書籍・雑誌

田村はまだか

Luckyyebisu

先日、手にした冊子の書籍紹介の欄に掲載されていたのをキッカケに、朝倉かすみさんの『田村はまだか』を読んだ。

 

深夜、繁華街の場末にあるバーに集まった四十歳の男女五人。

小学校の同級生達は三次会と称し、「孤高の小六」であった田村を待っているのだが、その間、自分が辿ってきた過去に会った印象深い人物や出来事にそれぞれ想いを巡らし、語り合うというもの。

ラスト近くになり、田村が現在の時の流れに現れるまでは、ただ淡々と思い出が綴られていく。

劇中ではバーにBGMは流れておらず、会話が途切れると店内は静寂に包まれるという設定なのだが、作者のちょっとした細工により、読者の頭にずっと流れ続けている歌がある。

 

『夜空ノムコウ』

あの頃の未来に、ぼくらは立っているのかなぁ

夜空のむこうには、もう明日が待っている

 

物語のラストでは、『明日』を見据える人々の心象が描かれている。

 

明日になったからといって、必ずしも劇的になにか変わる訳ではない。

だが、過去とは違い、これからを変える事は可能だ。

大抵の場合、今日は昨日の、明日は今日の延長線でしかないのだけれど、『明日』に希望を持てるのは、やはり、幸せな事なのだと思う。

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薄化粧

Usugesyou

昨日、実家へ寄ったのは、なにも「おお○゛そ」の話をする為に行ったのではなくて、尋ねておきたい事があったからなのです。

いつまでも変なイラストをトップに掲げておく訳にはいきませんので、早々に新記事を更新しておきましょう。

 

尋ねてみたかったのは、西村望の『薄化粧』という小説の内容について。

この本を知ったキッカケというのが、とある巡回ブログのコメント欄でして、実はこれまでこの作品の存在は、映画ともども知りませんでした。

というか、作者である望氏のこともよく知らず・・・。
西村寿行氏の実兄にあたる方だとも、露知らず。( ̄Д ̄;;

それにしても、そんな大事件が地元で発生していたとは・・・Σ(゚д゚;)

で、早速、図書館から本を借りてきて読んだ次第です。

Usugesyou2

おぉ~、そこいら辺の実在の地名が幾つも出てくるけんど、地元だけに人物の動きがよう解かるわぃ。

まぁ、内容についてはココでこれ以上掘り下げるつもりはなく、実際に起きた事件がモデルということから、この脱獄について両親が何か覚えているかなぁ~という興味本位で話を聞いてみたのですよ。

「昔、西条刑務所から殺人犯が脱獄した事件があったの、覚えとる?」

すると父が、

「おぉ~、覚えとる、覚えとる。 『西村』いうて言よった。」

「えっ、『西村』! 『坂根』じゃのうて?」

「いや、『西村』いうて刑事が言よった。 覚えとる。」

「刑事が来たんで?」

「来た。 浦山の家におった時に。」

「刑事が?」

「そう。 あれは警官やのうて、刑事やった。 よう覚えとる。」

小説では、逃げた『坂根』を追いかけて、西之川などの山間地域に捜査網を広げていく様子が描かれていますが、その行間では、浦山地区でも聞き込みが行われていたのですなぁ。(地理的に当然といえば当然じゃわい)

そして、茶碗の欠片を使って穴を掘ったことなど、小説に描かれていた内容に一致する話もしてくれましたので、脱獄した事については、当時、結構な話題となっていたようです。

市内の平野部に住んでいた母親(当時は女の子だね)も、脱獄囚が近くにいるかもしれないから気をつけるようにと言われていたらしい。

ただ、殺人犯というのも、何をやらかしたのかというのも知らなかったそうですが、西条刑務所という所が重罪犯を収監するところであったので、そこから逃げたと聞いて怖かったのだのだそうですよ。

やはり、実際にそういう事件があったんですなぁ~。(←チョット疑ってました)

 

後に、父の証言でひとつ気掛かりだった、この事件の犯人の名前をネットで検索してみると、実際には『西村』で合っていました。
下の名前も載っていましたが、ココでは割愛。

最初、『西村』って聞いた時には、「それは小説の作家の名前と間違えてんじゃあ?」と、ツッコもうかと思ったのですが、あまりに父が自信満々に言うものだから・・・、言わなくてヨカッタよ。
あっ、もしかして小説の最後の締めの部分が名前オチ(?)になっていたのは、自分(作者)と犯人の苗字が一緒だったからかな?

ちなみにこの犯人、1908年11月19日生まれなんだそうな。
その気になって調べれば、結構、ネット上で検索出来るもんだねぇ~。

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2割の善玉菌で居続ける決意

Hiyorimikin

NPO法人「読書普及協会」の理事長、清水克衛さんがこんな話をしていた。
生き物の世界には2対6対2の法則がある。二つの「2」は対極をなし、「6」はどっちか勢力の強いほうになびいていく、というものである。

たとえば、細菌の世界。2割の善玉菌と2割の悪玉菌、そして6割の日和見菌がいる。善玉菌が強いと6割は善玉菌になびき、8割が善玉菌となる。それが「発酵」である。だが、2割の悪玉菌が強いと6割はそっちになびき、8割が悪玉菌となる。それが「腐敗」だ。

人間界で言えば、マスコミが「不況です」「大変です」と言い続けると、6割の大衆は口を揃えて、「うちも不景気だ」「うちも大変だ」と大合唱。その結果、国内の8割の勢力が「大変だ、大変だ」というムードになっていく。

清水さんは「2割の善玉菌で居続けよう。そのためには固い意志が必要だ」と言う。誰かが「今不況で大変だ」と言っても、「そうですよね」と答えてはいけない。絶対に流されない決意が必要である。

誰が何と言おうと、「不況がどうした!」「売上げは下がっても俺のテンションは下がらない」「勝利のVという字を見てみぃ。勝利するためには一度どん底まで落ちなきゃいけないんだ」みたいな、能天気なことを言い続ける覚悟がないと、2割の「善玉菌」で居続けることはできない。

人生には運気というものがある。世の中の「悪玉菌」になびいて、運気が下がると、ツイていないことが複合的に起こる。しかし、2割の「善玉菌」で居続ける覚悟をすると運気は間違いなく上がる。運気が上がれば、どんなマイナスの状況下でも物事が不思議と好転していく。仕事がうまくいったり、いい人間関係に恵まれたり。

運気が上がるきっかけの一つに「頼まれごとを喜んでやる」というのがある。
たとえば、会社の中でも「○○さん、ちょっとすみません。これお願いします」と頼まれたとする。それを喜んでやると、また頼まれるようになる。
頼まれやすい人になると、その人の名前が会社の中で一番呼ばれるようになる。そうなると上昇気流に乗るように運気がどんどん上がっていく。

ところが、「なんでいつも私ばっかり…」と、愚痴を言い始めると、眉間にシワができ、ブスッとした表情になる。そうなると誰からも頼まれごとをされなくなり楽になるが、同時に運気はどんどん下がっていくという。

もう一つ、運気が上がるコツは笑顔。意識して口角を上げているとニコニコしているように見える。ニコニコしているように見えると、だんだん人相が良くなる。人相が良くなると間違いなく運気は上がっていく。

江戸時代に、「稼ぎ3割、仕事7割」という言葉があったと清水さんから聞いた。「稼ぎ」とは今で言えば現金収入につながる商売であったり、給与につながる業務のこと。それに対して「仕事」というのは地域ボランティアのことだった。

壊れた橋があったら修理に行ったり、お年寄りの具合を見に行ったり、一銭にもならないけれど、人の為、地域の為に一肌脱いで汗を流す、これが7割を占めていた。一銭にもならないことだけど、やがてそれは「徳積み」という形で本人に還元され、いい人間関係や商売繁盛に恵まれていったそうだ。

最近、運気が下がっているなと思ったら、口角を上げて、一銭にもならないことにでもニコニコして汗を流してみましょう。

日本一心を揺るがす新聞の社説―それは朝日でも毎日でも読売でもなかった Book 日本一心を揺るがす新聞の社説―それは朝日でも毎日でも読売でもなかった

著者:水谷 もりひと
販売元:ごま書房新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 

上の文章は、『日本一心を揺るがす新聞の社説』に掲載されていた41編の社説のうちのひとつです。

この本をブログ等で推薦されている方も多く、そこでは文面の一部を引用して上手く記事にされているのですが、私はそういうふうにポイントを抜き出してということが出来ませんでしたので、全文掲載させて頂きました。

いわば、「パクる」の三段活用のうちの「TTP」ですね。
TPPとは違いますし、もちろんTNPでもありませんよ。( ̄ー ̄)ニヤリ

TTPとは、「徹底的にパクる」の略で、学ぶことは真似ることから始まる。まず手本になる人を見つけて、その人の行動を徹底的に真似る。ということだそうで、この話もまたこの本に掲載されていたりするのですが、だからと言って調子に乗っていると叱られそうですなぁ~。
ま、ここはひとつ、著者の水谷さんの人柄の良さを信じてみましょう。

この記事のトップに貼り付けたカット絵は「善玉菌」で画像検索して見つけたものなのですが、日和見菌がコウモリで描かれているのが面白かったので採用しました。
たぶん、どっちつかずのコウモリで思い出される、あのイソップ童話がネタ元なのでしょう。

私が幼い頃に聞いたその童話では、場合によって獣の仲間であったり、鳥の仲間であったりを都合良く使い分けるコウモリが、最終的にはどちらからも見放されて洞窟で暮らすようになってしまったという戒めのような内容でした。

ところが改めて調べてみたところ、同じシチュエーションでありながらも、コウモリが獣と鳥の立場を上手く立ち回ることによりピンチを脱するといった内容で、どちらかといえばコウモリがとった行動は生き残るための知恵だと賞賛するような解釈で書かれた本もあるようです。

でもまぁ、コウモリが出てくる話で、私個人的にまず思い出されるのは『黄金バット』だったりするんですけどね。
ここで最初に『バットマン』あたりが出てこないところが、やっぱりオヤジ世代なんでしょうなぁ~。ヾ(´ε`*)ゝ エヘヘ

あっ! そうは言っても、実写ではなくアニメ世代ですので、念の為。

何故だか、この主題歌が小学校の運動会の時の大玉転がしとかの急いでやるような競技の時によく流れていたんですが、冒頭でいきなり「ワハハハハ・・・」と響く笑いに緊張感が削がれてしまい、つられて半笑いで競技に挑んでいたのを覚えています。
さすがに最近の子は『黄金バット』なんて知らないだろうから、近頃の運動会では使われてないでしょうなぁ~。( ̄▽ ̄)ハッハッハッ

おっと、話がかなり脱線してしまいました。
OKP「おもいっきり変えてパクる」になる前に、TKP「ちょっと変えてパクる」くらいにして今回の記事はこれにて終了。

では、サラバじゃ!
ワハハハハハハハハハハハ・・・・・・

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ハッピーリレー

 

私の場合

 

ふらっと立ち寄った古本屋の

100円セール品の棚の中に

だいぶ前に気になっていた本が

新品同様で並んでいるのを見つけて

とてもハッピー

 

でも、前の持ち主が

あまり読まずに手放したんじゃないかと

そして再販もままならないのかと思うと

ちょっとアンハッピー

 

ハッピーリレー Book ハッピーリレー

著者:菊田 まりこ
販売元:河出書房新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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龍姫様の涙物語

Ryuhime

 「龍姫(りゅうひめ)様の涙物語」 平成10年5月3日発行

 著者:先天性のぉの助
  伝説のブルースロックバンド、ネボケネギトローズのヴォーカル。
  近代文芸社より『ディアーアインシュタイン』で作家デビュー。

 発行者:石鎚山真言宗総本山 極楽寺

   ******************************

     序文

 仏様のお教えは『縁』ということを非常に大切にされます。
 この度の「龍姫様の涙物語」は、先天性のぉの助氏が、さまざまな人々との出会いや、あたためてきたものを「縁」として書かれました。
 人間や地球、大自然のことを愛し、その大事な大事な「縁」を大切に思う心が満ちあふれています。
 お子様やお孫様に是非とも読んできかせてやって下さい。 私たちの現在は、あまりにも悲しいことで一杯だから・・・・・・・・・・・・・・・。
 「縁」には、私たちの思いをはるかに越える営みと存在があります。
 お大師様は「さまざまな縁が集まったもの、それが現在の自分自身そのものである・・・。」といわれました。
数えきれなく、自覚しきれない「縁」、その全ての存在の根っこにあるすばらしい生命に感謝し、それを大事にすることが幸せへの道となることを強く信じ、来る二十一世紀をみんなで迎えましょう。
 平成十年の春、霊峰石鎚の雪解け水が川面を流れるころ、本誌の著者 先天性のぉの助氏、表紙の絵を描いて頂いた高本沙希奈ちゃん、挿絵の祐子嬢、楽しいカットを描いて頂いた高本大輝君、極楽寺八大龍王社ご宝前に「龍姫様」の石像奉納と共に、この本の印施をされた山口県光教会長様をはじめとする信徒の方々、彫刻家の宮内宏氏の「縁」が合いととのいました。
 ありがたくありがたく存じます。
                                  合掌

               平成十年の春、龍のおとし子の序とす。

   ******************************

     感謝感激! (あとがきにかえて)

「顕彰さん、今度、童話っぽい感じで龍の物語を書こうと思ってるんですけど、極楽寺に奉ってある龍王様と極楽寺の名称を、文中に明記してもいいですか?」
「おぉ、かまんぞ」
と、神野顕彰氏が快諾して下さって、この物語が生まれました。
 その前段はといえば、大阪のアースレポートという会社の映像ジャーナリストで、世界中を飛び回っている、林かおるさんという女性の方との出逢いです。
 ひょんな事から知り合ったのですが、彼女は龍神様を御自分の守護神として信心しているそうで、龍にまつわる様々の話をして下さいました。
 もともと僕も龍が好きでしたから話がはずんで、詳しく教えていただいているうちに、僕の頭の中で龍神様と林さんが重なり合い=龍姫様=という、それまで思いもよらなかったアイデアが鮮やかに浮かんできたのです。
 そして、よく考えてみれば、いつもお世話になっている神野顕彰氏の極楽寺には龍王様を奉ってある。 これは偶然か・・? いや、違う! この物語は、どうしても書かねばならない! ぜひとも、書き上げたい! と思い、さっそく取材を気取って極楽寺にあがらせてもらって、冒頭の会話になるワケです。
 極楽寺の院代であらせられます神野顕彰氏は、僕の心の師匠です。 もっとも、僕が勝手に決めている・・・いわゆる=おしかけ弟子=なんですけど。
 そんな、顕彰氏との出逢いにも、僕の尊敬する多くの友達が関わっているワケで、その友達との出逢いにも・・・と思う時「ああ、人は必ずどこかでつながっているんだなあ。 僕は生かされて生きているんだなあ」と、しみじみ感じます。
 僕が生まれるずっと前からこの世に在ったすべての事がほんの少しでも違っていたなら、そして生まれてから今までも、何かが少しでも違っていたなら、現在の僕も何かしら違っていたか、もしくは存在すらしていないんじゃないかな・・。
 この物語にしたって、林かおるさんに出逢わなければ想いつかなかったワケで、その後も、もしも顕彰氏が「そりゃマズいのぉ」と、たった一言おっしゃるだけで、まったく違った話になっていたか、書かずにあきらめてしまった事でしょう。
 僕に、この物語のインスピレーションを下さった林かおるさん、僕の原稿を本にして下さった神野顕彰氏、この本の挿絵を描いてくれた祐子さんや表紙を飾ってくれた高本沙希奈ちゃん、ステキなカットを描いてくれた高本大輝君、そして関係者の方々、僕が人からもらうパワーは、本当にありがたく絶大です。
 だからこそ、この世のすべてに、僕を取り巻く環境とすべての人々に、そして、僕を嫌っている人々にも愛を込めて、不肖のぉの助、心より感謝! 本当にありがたい事です。 僕もこの世に在る限り、ちょっとでも人に喜んでもらえるような自分になろうと考えています。 今はただのロクデナシですが、皆さんにいただいた御恩をちゃんとお返ししてゆける自分にきっとなりますから、どうか長い目で見て欲しいなあ。 一つよろしく!・・・・長い目で・・ね。
 この物語には龍王様や、古事記・日本書紀などに出ているイザナギ様やイザナミ様なる二柱の神様なども登場しますが、文中の神様達の言動などは、すべて僕の想像の産物ですので、他の神話や由緒正しい伝承などとは異なります。 もちろん御大師様の言動や年代考証なども、史実などとは全く関係ありません。 つまりは、すべて僕の頭の内の夢に過ぎませんが、ただ、僕はこの物語に、僕達の素晴らしい明日が必ずやってくるのだ・・という願いを込めて書きました。
 世紀末などという言葉に惑わされて、今を生きる僕達が忘れかけている大切なモノを思い出してほしい・・また、忘れずに生きてゆきたい・・と考えています。
 =自然は、自分達のモノではない。未来の子供達からの大事な預かり物なのだ= これはアフリカの、ある部族の古くからの言い伝えだそうです。 人から預かった物を、傷付けたり壊したりしてはいけない。 在るがままの形で守り通して、ちゃんとかえしてゆかなければならない。 自然は子供達からの預かり物なのだ。 だからこそ、大切にしなければならないのだ・・と、その部族の人々は、先祖代々その教えを受け継ぎ、頑なに守って暮らしているそうです。
 僕はこの考え方を、しっかりと、自分自身の身にしてゆきたいと考えています。 そして、ジョン・レノンの=イマジン=の世界を、この世に、より広く現出していきたいと考えています。 そのためにこそ、僕は本を書き、歌を歌って生きていきます。 皆さんはどうですか? どんなふうに思われますか? いつの日か、お会いして、話し合うチャンスに恵まれた時には、きっと僕にも教えて下さいね。
 最後にもう一度、神野顕彰氏、祐子さん、高本沙希奈ちゃん、高本大輝君、林かおるさん、関係者の方々、そしてこの本を読んで下さるすべての人々と、その御家族や友人の方々、僕達のすばらしい大宇宙のすべてに感謝感激!

   ******************************

Ryuhime2

極楽寺で見つけた龍姫様とそれに纏わる物語について知りたくなったので、もしかしたら前述の本があるかもしれないと図書館で探してみたところ、さすがは地元の図書館ですな。 ちゃあんと置いてありましたよ。

この物語は、地球が生まれたばかりで、地表がまだ熱く煮えたぎっていた海であった頃から始まります。

その後、幾千万の昼と幾千万の夜の時が流れ、八百万の神々の中でも最も大きな身体をもつ龍王様と龍姫様の間に、それはもう小さな小さな赤ちゃん龍が授かるのですが、この赤ん坊が地上の人間界へ落ちてしまったことから大騒ぎとなるのです。
龍の夫婦は、大陸の隅々まで探し回ったせいで身体中が傷付き弱ってしまうのですが、その姿を哀れんだ御大師様(弘法大師)が、代わりに赤ちゃん龍を探す事になります。

四国の隅々を歩いて探し回っていた御大師様は、石鎚山のカラス天狗達の協力も得て、ようやく人間の夫婦のもとで大事に育てられていた龍の赤ちゃんを見つけ、両親との再会を果たすのでした。
上の写真は、本の挿絵として描かれていた龍姫様とその赤ちゃんの再会を描いたものです。

しかしそれも束の間、争いを始めた人間達により地球のあちらこちらで火の手があがり、自然を燃やし尽くさんばかりになります。
八百万の神々の中には「人間どもを滅ぼせ!」と怒る者も・・・。

その神々に向かって、龍の夫婦は「人間の中にも優しい心を持った者が居る」と諭し、自らの命と引き換えに眩い光の龍となって、地表の炎を消し、争いを無くしたのでした。

・・・というお話です。

この「龍姫様の涙物語」は、この本の著者のあとがきに書いてあるように、昔から伝承された、いわゆる昔語りや民話ではなく、新たに創作された作品です。
しかしながら、他人への慈しみの気持ちであるとか、自然を大事に思う心を育んで欲しいとの作者の想いが文中からヒシヒシと伝わってくるので、子どもの童話としては勿論のこと、大人が読んでも良い物語、これから未来へと伝えていきたい昔話ですね。

 

遥か昔から延々と受け繋がれてきた生命。

今、自分がこの場に存在しているのは「奇跡」の様なものなんですね。

それは私だけではなく、貴方もそうだし、他の国々の皆んなもそう。

動物達もそうだし、植物達も・・・、今、存在しているもの全部そう。

そして、活発に活動している母なる星〝地球〟も「奇跡」の賜物。

そんな大切な存在を壊すことなく次世代へと引き継ぐのは、今を生かされている者の努めではないでしょうか。

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に゜ー に゜ー に゜ー

Picture_book

某テレビ番組の影響もあってか、近頃〝泣ける歌〟というのが流行っているようです。
このご時勢の中、多くの方が癒しを求めているのかもしれませんねぇ。

かくいう私も、このところ少々お疲れモード。
「24時間、働けますか」なんていう歌が流行っていた頃も、いい加減しんどい思いをしましたが、今のしんどいのとはまた違うような・・・。

あの頃は残業続きで、時には翌朝の会議に間に合わせる為に徹夜して、報告後すぐ帰宅させてもらって昼間から寝ていた・・・ なんて事も度々ありました。
若かったとはいえ、体力的には結構キツかったですなぁ。

それでも頑張れたのは、職場の皆が集結して同じベクトルで力を出し合っていたからなのだろうねぇ~。
などと、昔は良かった風な話を懐かしんで口にするようになったら、もうすっかり〝オジサン〟ですな。

〝オジサン〟がこの手の話をしだすと長くなるのは私も十分経験済みですので、自身の話はこの辺りで終わりにしましょう。
どうしても聞きたいって方は、機会があればオフ会の酒席にでも・・・ ただし、話の最後まで付き合ってもらいますよ(笑)

そんな気持ちを反映してか、最近購入してみたのが上の3冊でして、最初のとっかかりは新刊ガイドに掲載されていたこの本でした。

一秒の言葉 Book 一秒の言葉

著者:小泉吉宏
販売元:メディアファクトリー
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1984年の大晦日の晩に60秒のテレビCMとしてたった一度だけ流れた詩が、24年の年月を経て書籍化されたものなのですが、この内容紹介を読んだときに忘れかけていた懐かしいあの時を思い出したのです。

当時の大晦日の夜といえば、NHK紅白歌合戦とその後に始まる「ゆく年くる年」というテレビ番組を観るのが常でした。
実は「ゆく年くる年」という番組は、NHKが制作するそれとは別に、民放各社が合同で制作する「ゆく年くる年」という同名の番組がありました。

NHK制作の「ゆく年くる年」は、ただただ静かに全国各地のお寺の鐘の音を流すのみでしたが、民放のほうはタレントのお喋りもあったりして少々バラエティー色があったものだから、毎年観ていたのは専ら民放のほうの「ゆく年くる年」でしたよ。
「私もそのパターンでした」という方が居ましたら、たった一度だけオンエアされたCMとはいえ観た確立は高いわけで、印象に残っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本には、その詩のほかに、それぞれの言葉に関するエッセイが掲載されていて、なかなか味わい深いものでした。
子供の頃には毎日のように交わされていた「さようなら」という言葉が、大人になるにつれて使わなくなってきているのは、その言葉の重みが増しているから・・・ という件は、なるほどなぁ~と感じました。

そして同じ作者繋がりで選んだのが、こちらの本です。

戦争で死んだ兵士のこと Book 戦争で死んだ兵士のこと

著者:小泉 吉宏
販売元:メディアファクトリー
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こちらは新刊ではなく、もう10年以上も前に出版されていた作品なのですが、今もなお多くの方がお薦めの本として紹介されています。
ですから、このブログへの訪問者の方の中にもご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

物語は、一人の兵士が既に息絶えているところから始まり、その場面に至るまでの経緯が描かれています。
ただし、主人公が兵士ではあるけれどもこの物語は戦争の話ではなく、ひとりの命が成長していく過程で、いかに多くの人と一緒に暮らし、愛されていたのかが切々と綴られています。

戦争に限らず、事件や事故などで失われた命は、その人ひとりの悲しみにとどまらない事を、この短い文章で訴えかけてきます。

そしてもう1冊は、新刊ガイドに掲載されていたコチラの本です。

やつがれとチビ―絵本漫画 Book やつがれとチビ―絵本漫画

著者:くるねこ大和
販売元:幻冬舎コミックス
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「やつがれ」とは「ボク」のことです。
この本の著者の体験談がもとになっているようで、自らを投影した「やつがれ」と鍼の先生、そして竹薮で拾われたチビの計3匹(?)で展開されるお話。

ひょんなことから仔猫を拾って育てることになってしまった「やつがれ」だが、世話を続けていくうちに段々と愛情が増していきます。
それは鍼の先生も同じようで、「やつがれ」宅へ日参する日々が続きます。

この幸せな日々がいつまでも続くと信じていた「やつがれ」と鍼の先生ですが、別れはある日突然にやってくるのです。
このふたりの寂しさ漂う後ろ姿に、柄にもなく涙してしまいました。

Yatsugare_to_chibi

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私が社会人となって一番最初の直属の上司であったOさんは、口数は少なかったですがテキパキと仕事をこなす人でした。
今からして思えば、せっかちだったのかもしれませんね。

私と住んでいる所が近かった事もあって目をかけて頂き、一緒に飲みに行ったりと大変お世話になりました。
だから、連日の残業も休日出勤も、あまり苦ではなかったのかもしれません。

その日も私と同僚とOさんの3人で休日出勤をしていたのですが、事務所内でOさんが突然倒れました。
それは本当に突然のことで、慌てながらも同僚と共に救急車の手配をして病院へ付き添って行ったのですが、その後意識をとり戻すことなくそのまま・・・。

くも膜下出血でした。

新築したばかりの家と、まだ幼い子供達を残して逝ってしまったOさん。
のん気な私めはマダマダそちらへは行けそうにないですが、あの頃よりはだいぶお酒も強くなったので、お会いできたらまた一緒に飲んで頂けますか?

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四国旅マガジン GajA〔ガジャ〕

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現在、全国の主要書店で販売中の 四国旅マガジン GajA〔ガジャ〕 37号 では、〝四国フルーツ博覧会〟と題して、果物の栽培農園や、その果物を使用したスイーツ等を販売しているお店が、美しい写真で紹介されています。

トップ写真は、この37号の表紙なのですが、ここに写っている果物は全て四国で収穫されている果物たちなのですよ。
今号の特集を読むと、まさに四国は「フルーツアイランド」なんだなぁ~って感じました。
なにもブランドの名高い県外産でなくても、四国にはこんなに身近に美味しい食材が溢れているんですねhappy02heart04

ページをめくると、、例えば愛媛ならば食いしん坊な皆さんにはお馴染みの、松山大街道の『MISHIMA』『noma-noma』などをはじめとしたお店や商品の数々が紹介されていますので、グルメを自称する皆さんは必見ですよwinkscissors

加えて今号では各駅停車の旅のコーナーの中で、伊予西条駅から伊予三芳駅までの間のお散歩MAPが、そして週末1泊2日の旅のコーナーでは、西条・新居浜の観光情報も紹介されています。
これは、西条人としては強烈にPUSHgoodしないとねぇ~。

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実はこの情報誌の件は、訪問者のひとりであるあいちゃんちゃんさんのブログで知ったのですが、あいちゃんちゃんさんも書かれているように写真を見るだけで垂涎モノですなぁ~。
今号のお散歩MAPには、あいちゃんちゃんさんのお店である御料理処 『鈴吉』も載っていますよ。

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女将の作るスイーツも人気。 ・・・と、校正しておかなきゃあsmilepencil

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向日葵(ひまわり)

Himawari

ひまわりには、「あなたを見つめています」,「あなたは素敵です」といった花言葉があります。
太陽に向かって咲く花には、希望であるとか向上心といったプラスのイメージがあるせいか、多くの組織や会社の名称として使用されているようです。
特に、福祉や医療関係の団体に多いように感じますね。

その一方で、叙情的で悲しい運命的なものを感じるのは、この映画の影響かもしれません。
ラストの別れのシーンに流れるヘンリー・マンシーニのテーマ曲が、さらなる哀愁を誘っています。

Book

『ひまわりが咲いたよ』の著者である佐藤順子さんは、新居浜市に住んでいる方です。
ある日、突然に医者から息子さんの余命宣告を受けた家族が、周囲の理解と助けを受けながら、その短い生涯を精一杯生きた過程が綴られています。
地元の地名や建物が記されていますので、より一層、身近な話として心に響き、胸を打つものでした。
時が過ぎ、周囲の景色は様変わりして、息子さんが学んだ校舎も取り壊されてしまったけれど、その後、新しく建てられた校舎にはエレベータが設置されて車椅子での移動が配慮されたものになりました。

『そんな軽い命なら私に下さい』の著者である渡部成俊さんは、自らがガン宣告を受けられています。
現在、全国各地で命の尊さを訴える講演活動を行っている渡部さんは、既に医師からの余命宣告期日を過ぎているのです。
そんな「余命ゼロ」の方が訴える話は、きっと挫けそうな人々の心の支えとなることでしょう。

 

ひまわりが咲いたよ―筋ジストロフィーの息子と共に生きて Book ひまわりが咲いたよ―筋ジストロフィーの息子と共に生きて

著者:佐藤 順子
販売元:文芸社ビジュアルアート
Amazon.co.jpで詳細を確認する

そんな軽い命なら私にください―余命ゼロいのちのメッセージ Book そんな軽い命なら私にください―余命ゼロいのちのメッセージ

著者:渡部 成俊
販売元:大和書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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○○だもの

Inudamono

幻冬舎より発売されている「いぬだもの」は、飼い主さんが撮影した愛犬写真に一文を添えたフォトブックです。
なんだかどこかで聞いたことのあるよ~なタイトルと文章のスタイルですけど・・・ (^_^;)

    ※ちなみに、トップ写真の背景の文面は、この本とは無関係です(笑)

Inudamono2

多くの飼い主さんが撮影した愛犬の写真が一冊に纏められたこの本が好評らしく、既に続編の発売が予定されています。
そこで現在、その本に掲載する写真を募集中!(締切8月31日)

 ★「いぬだもの」写真募集コーナー

四国ブログやペットブログランキングで、愛らしくてユニークな愛犬の写真を披露しているブログ主さんは、応募してみては如何でしょうか?
採用されても(表紙採用以外の)賞品は微々たるものですが、本の巻末には飼い主さん(ニックネーム可)とワンちゃんの名前が掲載されますよ。
ちなみに、この記事の2枚目の写真は愛媛県のsanaeさん家の「とーい」君ですが、憂いを秘めた表情がなんだか妙に文章とマッチしておりますな。

 

ちなみに・・・

「ねこだもの」というタイトルのフォトブックは、幻冬舎からは発売されていませんでした。
miyoさん、ウデを揮えず残念でしたなぁ~ (*^^*)

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1リットルの涙

1little

実は、本日の記事を書くにあたり、映画の内容であるとか感想を長々と書き連ねていたのですが、改めて読み直してみると、この作品を紹介するにはあまりにも薄っぺらい感想で、上手く言い表わせていないので削除しました。
作品の内容については既にご存知の方も多いでしょうから、今更、私がとやかく述べるまでもないでしょう。

1リットルの涙 DVD 1リットルの涙

販売元:東映
発売日:2006/01/21
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本の第一刷が出版された1986年には、著者である木藤亜也さんは闘病の最中にありましたが、写真にある本が発行された1988年に25歳の若さで亡くなられました。
以降、付記されていたのであろう出版社編集部からのあとがきには次のように記されています。

 
なお、亜也さんは、昭和63年5月23日午前0時55分、家族全員に見守られて静かに永遠の眠りにつきました。
病状が末期となり、何も話すことなど出来なくなった亜也さんの口からは、「ありがとう」の「あ」という声だけが、最後まで力強く発し続けられていました。

 
亜也さんが患った〝脊髄小脳変性症〟は、彼女が亡くなって20年経った今もなお原因が解明されず、抜本的な治療法も確立されていません。
 

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